藤沢の法律事務所の相続コラム48

2020/06/15
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藤沢かわせみ法律事務所です。

今回は、「相続財産の処分と法定単純承認」についてご説明させて頂きます。

 

相続人が相続財産を処分したときは、単純承認をしたとみなされ、相続放棄・限定承認の手続きを行うことができません。民法921条には、「相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第602条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。」と規定されています。

 

相続人が相続財産を処分するということは、当該相続財産が自己の財産となったことを前提としているため、相続財産を処分したときには、単純承認をしたものとみなされます。たとえば、相続財産である不動産を売却することは、相続財産の処分として分かりやすいかと思います。その他にも、相続財産である家屋を取り壊す行為についても、相続財産の処分に該当すると考えられています。

 

その他には、「相続開始後、相続放棄の陳述およびその受理前に、相続人が被相続人の有していた債権を取り立てて、これを収受領得する行為は、本条一号の相続財産の一部を処分した場合に該当する。」とした判例があります(最高裁昭和37年6月21日判決)。一方で、消滅時効を中断させるために、相続人が債務者に対して、請求・催告を行う限度においては、保存行為に該当し、処分行為には該当しないと考えられています。

また、相続人が相続財産に関する訴訟を提起し、訴訟追行することについても、処分行為に該当するとされています(東京高裁平成元年3月27日判決)。なお、訴訟の提起をすることが法定単純承認に該当する一方、訴訟を提起されて被告として訴訟追行することも法定単純承認に該当するかと言えば、法定単純承認には当たりません。訴訟において、相続放棄の申述受理の手続きを行ったことを主張し、他方当事者が相続放棄の効力を争うという流れになろうかと思われます。

 

藤沢市、鎌倉市、茅ヶ崎市近郊で、相続財産の処分と相続放棄に関してお困りでしたら弁護士松永大希(藤沢かわせみ法律事務所)までご連絡下さい。

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