藤沢の法律事務所の相続コラム57

2020/06/25
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藤沢かわせみ法律事務所です。

今回は、「成年被後見人に対する各種制限」についてご説明させて頂きます。

 

成年後見が開始され、成年後見人が選任されると、成年被後見人には、以下の各種制限がなされます。

 

1 財産行為の制限

成年後見人に、本人の代理権限が与えられます。また、取消権も与えられるため、本人が行った財産行為を成年後見人が取り消すことができます。ただし、日用品の購入やその他の日常生活に関する行為については、成年後見人であっても取り消すことができません。

このように、成年後見人に、財産行為に関する広汎な権限が与えられることによって、消費者被害や第三者による財産の使い込みを防止することができます。

 

2 資格制限

・印鑑登録の制限(抹消)

・専門的資格を要する職業(弁護士、司法書士、税理士等)に就くことができない。

・免許や登録を要する職業(警備業、古物商等)に就くことができない。

 

等の資格制限があります。また、かつては、成年被後見人に、選挙権・被選挙権が与えられていませんでしたが、法改正により、現在では成年被後見人にも選挙権、被選挙権が与えられています。それに伴い、本人の真意に基づかない投票が行われることを防止するための努力義務規定も設けられています。

 

このように成年被後見人には各種制限があり、裁判所によって成年後見が開始されたかどうかによって、今まで行うことができていた行為ができなくなることもあります。成年後見人が財産を管理することを快く思わない成年被後見人がいらっしゃることもありますが、本来、成年被後見人と成年後見人とは対立する立場にはありませんので本人の親族も含めた信頼関係を築くことが大切であると考えています。