藤沢の法律事務所の相続コラム59

2020/06/29
ロゴ

藤沢かわせみ法律事務所です。

今回は、「遺言書の保管場所」についてご説明をさせて頂きます。

 

遺言書を作成したとしても、相続発生時に発見されなければ、遺言書に記したご自身の思いを実現することは出来ません。一方、ご自身が元気でいらっしゃる時に、他の相続人に遺言書が発見され、発見者にとって不利な内容の遺言である場合、自身に有利な遺言書を作成するように迫られたり、作成した遺言書が見つからないようにされてしまう可能性もあります。相続発生前に、相続人同士が争ってしまい、相続の前哨戦のような事態に発展してしまうケースも見受けられます。そのため、遺言書を保管する場所には、ある程度注意をする必要があるように思います。

 

公正証書遺言であれば、遺言書の原本は公証人役場で保管されますし、相続発生後に公証人役場で検索をすれば、遺言書の有無を調べることができます。一方、自筆証書遺言に関しては、権利証等の重要な書類と一緒に保管することが多いように思います。

 

銀行等の貸金庫を契約していらっしゃる方であれば、権利書等の重要な書類と一緒に遺言書を保管することをお勧めしております。貸金庫の利用料は、貸金庫の契約をしている金融機関の口座から定期的に引き落とされることが多いため、相続発生後も、通帳や取引履歴を参照すれば、貸金庫を利用していたかどうかが分かります。また、法務局で自筆証書遺言を保管する制度も始まります。

 

なお、遺言書の保管場所とは話題が異なりますが、公正証書遺言で遺産執行者を指定していた場合、遺言執行者が被相続人の親族であれば、相続発生の事実を知ることは容易です。ところが、弁護士等が遺言執行者として指定されていた場合には、相続発生の事実を当然に知ることは出来ません。そのため、当事務所においては、公正証書遺言を作成し、遺言執行者に指定して頂く場合には、相続発生の事実を知るための連絡手段についても協議させて頂いております。